リラックスするための色や心を落ち着かせる色、その秘密とは?

ミッキー先生

こんにちは、色彩自然学の学校の代表ミッキーです。

今回は、

  • 「リラックスするための色」
  • 「心を落ち着かせる色」
  • 「心を穏やかにする色」
  • 「イライラを落ち着かせる色」

について考えてみたいと思います。

リラックスするためには、何色がいい?

この「リラックスするため、心を落ち着かせるための色」というテーマですが、
以前の日本色彩心理学研究所だったときから、よく取材を受けることがありました。

結論からお話します。

リラックスするための色として

あなたの好みの青色を見つけておくといい

青色と大きく括ったところで、人間はたくさんの青色を見分けることができます。
どの青色でもいいので、今心地の良い青色において、リラックスタイムをもつことをお勧めします。

青の色々
青のいろいろの一例

それでは、具体的に説明してゆきたいと思います。

どうして青色がリラックス効果につながるのか??

どうして青がリラックス効果?

まず、一般的に言われるのが
「副交感神経に働きかけるから」という話ですが、

そこのところは、私が神経のことが専門ではないのでよくわかりません。


ただ、イライラしたり不安になったりしている原因が、
交感神経があまりに活発に動いているがための理由であれば、
青色には、活発に動くものを水の中に沈めて穏やかにするような性質があるので、
反対側のものを補うことで、自律神経が整うということはあるのではないかと考えます。


このような補償作用が、自然のもつやり方です。

では、色彩自然学から何が言えるかというと、
青が外へ外へと拡大する闇側の根源的色彩であるということです。

青のもつ力

青は外へ外へと拡大する力をもっている。

たとえば人間が一面の青が広がる空間の中に入ったとします。
海の中や青い大空の中をイメージしてもらえばいいです。

そんな中で私たちはどうなるでしょうか?

一面の青に包まれた中、人はどんな感覚をもつかというと、
自分が自分ではなくなるような感覚を持ちます。

自分が自分ではなくなるような感覚

私たちは誰もが、ひょろひょろとした立つこともままならない時期を超えて、
自分で在ろうとすることを勝ち取ろうとこの世でもがき生きています。


そんな中でも私たちは、毎晩毎晩、自分が自分でなくなるような力を経験していることも事実です。


夜の闇に包まれることは、青の世界に誘われることです。
自然の大きな循環は本来、朝も夜も平等に同じだけの価値と必要性をもっています。

自分である時間も必要だけれど
自分でなくなる時間も、生き物には必要
だということです。

そうでなければ、進化や発展はあり得ません。

人間は、存在しているという点で、物質的である限りは中心をもとうとする生き物なので、
この拡大力に対して自分をある意味で(物質的には無理だけれど)
精神的に手放してゆける感覚をもちます。


もちろんきっと、その青の拡大する力が、
心地よいと感じる時期と、怖く感じるときとがあります。

ただ、心を落ち着けたいときやリラックスしたいと感じるときというのは、
人は往々にして混乱したり忙しかったり、自我意識を肥大化させて働かせているときが多いだろうと思うので、
心の全体を調整するためにも、無意識側の働きを促す青色は
力を貸してくれる色だと思います。

青を観察してわかる青と生き物との関係性

青の中にいる生き物のこと

ゲーテはこういったときに青の自然現象を徹底的に観察し、
さらにはその青の中に入ってものを見なさい。
そうやって青の中から青の本質へと迫りなさいと言った、素敵な変態さんです。

少し余談になるかもしれませんが、
私は青を考えるときいつも思うこと追いかけることが、海の中の生き物のことです。

青の中にいる生き物、
例えば、海の中に潜水する「くじら」は、
心拍数が1分で2回であるとスタンフォード大学の研究チームにより判明しているそうです。

ただ、海面に出てきているときは37回/分だそうです。

同じくイルカは潜水だと40回/分、海面だと105回/分だそうです。

潜水での心拍数海面に出てきたときの心拍数
くじら2拍/分37拍/分
イルカ40拍/分105拍/分
青の中で生活するくじらとイルカの心拍数

くじらやイルカなど、海の中や水の中で長く潜水する生き物は、
心拍数を落として酸素を節約する活動を行うと言われています。
これを「徐脈」というそうですが、
この「徐脈」によって、体の末端部分の血流を減らします。
そうすることで海中(青の中)でも生きやすくなるそうです。

これらのことは、潜水をする人間にも起こります。

つまり、青の濃く深い場所に近づくほどに、生き物は徐脈し、
活動をできる限り休ませる自分の状態になっていくということですね。

青の中の生き物

青の濃く深い場所に近づくほどに、生き物は徐脈し、
活動をできる限り休ませる自分の状態になっていく

青色にみられる他の力や効果や可能性

以上のような色彩と自然や関係性としてみてゆく視点から、
以下のような青の効果や力も感じられるようになってゆきます。

青にみられる効果や力、その可能性

  • イライラを落ち着かせる
  • 痛みを和らげる
  • パニックを緩和させる
  • 執着から解放させる
  • 自然へ還す
  • 冷静さをもてる
  • 体温を下げさせる
  • 眠りやすくする

青のことを色彩自然学から考えるときは、
「外へ外へと拡大する」という視点に立って考えてみてください。

すると枝葉のことが見えてゆきます。

寝室の壁紙、リラックス効果のある壁紙には青がいい?

寝室の壁紙は青がいい?

最近やっていたドラマで、物書きの仕事をしている主人公の、
唯一安らげる寝室が空の青の壁紙というシーンが出てきましたが、
壁には雲の絵が書かれていて、素敵な部屋だなと思いました。


一概に「リラックス効果のある壁紙は青です」とは個人のいろいろがあり、言い切れませんが、
たとえば寝室に、オレンジや赤の壁紙をつけるとなると
寝付けないような感じがするのは、ある程度誰もに共通する感覚ではないでしょうか。


それは、オレンジや赤が、活動する側の色彩だからです。

その点、寝室を青味の壁紙にすると、
すーっと日常から心の下流に降りてゆき、
夢や空想の世界へと部屋全体から誘われることもあり、
体と心が休息する方向に向きやすいと思います。

寝室のリラックス効果のある壁紙という点では、
それぞれが好きな色味の心地よい青をチョイスすると、
いいのだと思います。

落ち着く色、心を穏やかにする色と人類との関係

先程述べたように、部屋の壁紙の色と人間の心に関係する取材を受けることがありますが、
私に取材したところで、「壁紙の責任まではとれない」という悪魔(天使?)な私も居て、
いつも言葉をある程度まごつかせながら取材に応じています。

人の心にはそのときの状態があるし、
そのときに心地よい色、落ち着く色というのは
個々によってあるのではないかというのが真面目なところです。

ただ、普遍的に、人類の心をしずめ、落ち着かせてきた色は何か?と問われると
私としても俄然、燃えるものがでてきます。
ここで主張したくなる色は、母性の力をもつ色彩です。

落ち着く色、心を穏やかにする色の秘密

人類の心を、いつのときもしずめ、落ち着かせてきた色は

母性の力をもつ色彩

例えば、母性的な性質をもつ色彩は、
青やピンク、淡い紫色なども該当します。

人は生きている間はずっと、
大いなる母からたとえ抜け出して見えようとも、それでも包まれ、絡みとられながら生きています。
それは、いつのときも栄養を与え、励ましてくれる故郷であるからです。

生命は、本源なるものへの離反と回帰によって成り立っているという
大きな自然の摂理から考え、
母性的な色の中で守られ、
父性的な色の中で駆り立てられている
のではないかと思います。

今回は以上です。
いかがだったでしょうか。


ありがとうございました。

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