
色彩自然学〜Philosophy of Color and Nature〜
色彩自然学に関する大学での取り組みは、近畿大学農学部において2025年で11年目を迎えました。
現在では、学部全体(6学科)にわたって受講できる専門共通科目として、色彩自然学〜Philosophy of Color and Nature〜という科目名で選択受講ができるようになっています。
コロナまでは全授業を対面授業で実施していましたが、コロナ蔓延をきっかけとして、全回メディア授業に切り替え、アクティブラーニングを取り入れたオンライン講義によって展開しています。受講人数は、毎年200名前後になります。




持続可能な地球の人類の関わり方の再建を目指し、色という視座から自然とともに生きるということを考え、学び、専門基礎知識を習得するための授業です。
色の本質的な力として現れてくる自然の諸力と人間との関係性を、紐解いてゆく色彩自然学の基礎知識講義を中心とし、黄、青、緑、赤といった主要な各色が人間に与える力、あわせて心理効果をふくむ影響についても考察していきます。
今後、持続可能な社会を目指して、地球や人にやさしく、豊かに色を扱うための可能性や知識を、自分の中に取り戻し、習得していきます。
色彩で描く実習なども含み、メディア授業ですがグループワークも可能な限り実施します。
人間と自然との関わりを結びなおし、色が私たちにどんな仕事をしてくれていて、これから色にどんな可能性を感じられるのか、考え深めていきたいと思います。
色鉛筆やくれよんなど、を使用する予定でいます。
受講の際は、10〜12色程度ある色鉛筆またはくれよんなどの色用具を各自ご準備ください。
(2024年近畿大学シラバス授業概要より引用)
実際に受けた学生たちの声



人生が豊かになった
色の大切さに気づいた。今まで考えもしなかったことが多くて新しい扉が一つ開けた気がしてとてもよかった。人生を豊かにしてくださりありがとうございました。

色には、不必要な色なんかない
独特な授業形態で生徒参加型のアクティブな授業だと感じました。色には不必要な色は無くて、一つ一つの色が力を持って、意味をなしているんだと気がつきました。

色は自然と関係し、奥が深い学びだった
これまで色について自然と一緒に考えたことも色の持つ性質について詳しく学んだこともありませんでしたが、実際ここまで深くまで色について学んで、こんなに奥が深いものだということを初めて知りました。色についてのイメージもこれまで自分がなんとなく持っていたものを覆されることもあったし、やっぱりそうなんだと確信に変わるものもありました。また、色と自然がここまで密接に関係していることがとても面白いと思いました。また、物質の持つ色というものも、見る人がいて、それを色だと感じなければ、その色が性質を持つことも自然と関係することもないのではないかとも思います。色彩自然学という学問を学べて自分の世界がこれまでよりも広がったように思います。

自然や物事に対する捉え方や価値観が変わった
色彩自然学と聞いて面白そうだと思って履修しましたが、思っていた以上に楽しく面白かったです。色というのは普段から見ていますが、そこまで深く考えたことがありませんでした。授業を受けていく上で、無意識に感じていたようなことが言語化されていく感覚が面白かったです。自然の成り立ちを、色がどのようなものを創造するのかなど色の観点から考えていく試みは自分の中では初めてでした。生きる上で自然や物事に対する捉え方や価値観が変わった気がします。色彩自然学を学んだことで、空や生き物の見え方が変わりました。日常生活に楽しみが増えました。受講してよかったです。ありがとうございました。
受講アンケートの結果
本校ではよりよい教育を目指して、全授業が終了したのちに学生たちからのアンケートを回収しています。その結果を掲載いたします。
項目① 色彩自然学の授業は、あなたにとって有意義でしたか?(有意義度を1〜5で)

【有意義だという人の意見】
- 色鉛筆を使って絵を書き、グループワークを通して様々な発見があった。
- ズームなので初めての人としゃべるのが苦手でも画面越しだったのでグループワークがしやすく授業が受けやすかった。
- 新しい視点を持てた
- 物の新たな見方が出来たり、自分自身の新たな発見が出来てよかった。
- 学びが多かったから。毎授業得るものが多かった。
- 色は今の自分を客観的に見させてくれるものだと思ったから。
- 絵を描くのが楽しいと思えたからです。
- 色の世界についてよく知れた。
- 絵の授業は、あまり受けたことがないし中学での授業でもここまで詳しい話をされることはなかったから。
- 色の意味を考えるきっかけとなった。この授業を受講していなければ色に意味があることさえ分からなかったと思う。
- 自然に対しての考え方が変わった
- 授業スライドの内容より
- 授業中に先生のお話やクラスメイトの意見に触れることができたのは有意義だったと思いました。
- たくさんの人とコミュニケーションを取れたからです。
- オンラインででき、貴重でとても楽しい講義であったので高橋先生に感謝しているためです。
- 学んだことを実践し、グループワークを通じて深め合うというプロセスによってより理解度が深まると考えるからです。
- 授業の進め方が良かった
- 他の学科の生徒と交流が持てたから。
- 話がすごく良かったです。
- 一方的に、話を聞くだけでなく、手を動かして作品をつくり、他の人と交流できる時間があったので、とても有意義な時間を過ごすことができたと思っています。
- これまで色について学ぶ機会がほとんどなかったから
- 普段見ることのない視点を持って色を見たりして楽しかった。
- 絵で表現することにより、自然観を改めることができたという点。
【有意義でない人の意見】
- お互いに知らない人と初対面でのディスカッションはちょっと大変だった、けど楽しかった
- 次はパソコンのアプリで描けるようにしてほしい
- 色彩については元から確たる考えがあったので新たな考えは知れましたが、考えは変わりませんでした。
項目② あなたは、この授業のような色や自然に関する学びが必要だと感じますか?(必要度を1〜5で)

【必要だという人の意見】
- 色彩を通して自然と見るとまた違う視点から捉えることができるため
- 今回このような講義を受けて、視野が開けたような気がしたから。
- 日常生活にも活用できそうな場面や効果が自分の中で発見することが出来たから
- 自身の身の回りにあふれている物だからこそ学ぶ意味があるとおもった
- 色や自然を体系的に学ぶことで、新たな価値観を得られる気がするからです。
- 自然の美しさに気づくことで、様々な学びがあった。
- 皆の頭の中にあまりにも数字とコンクリートが詰まりすぎている。もっとこういう授業を通じて皆と意見交換してレヴィ=ストロースみたいな考えに至る人が増えてもいいと思う。
- 役割を知らないと感覚だよりになってしまう、経験と知識が必要な時はある。
- 色だけで食欲が湧くなどの効果があるため
- 環境教育の一環としても色からのアプローチも必要だと思うから。
- 色で世界は構成されているので、この授業を学ぶことにより世界の見え方が変わるので必要だと考えました。
- 今まで生きてきて気づかなかったことが多くあったから。
- 色に含まれる性質について学び、自然と人との関わりを理解することは、様々な形で自然に携わることの多い私たちにとって多角的な視点で対象を捉えるために大切であると考えたため。
- 単純に色を塗るだけではなく、グラデーションを取り入れることによって、変化をより表すことができる点。
- 色や自然は人の心に寄り添うことができると思ったから
- 知識として知っておくことで色による効果を色んなところで使えると思った
- 色への理解がある事で、人生に豊かさがもたらされる。
- 義務的というよりは興味であると感じたから。
- 農業するにあたって自然はつきものだから
- 色がなければ何も表現出来ないということからです
- 一人ひとりの感性の違いを感じられる点
- 一つ一つの色に深い意味があることを初めて知れたから。
- 色や自然について学ぶのは楽しかったので、色に関する学びは必要だと思いました。
- 日々の感じ方が変わったため
- 新しいことを見つけるヒントになると思う。気づかなかったことに気づける。
- 自然界のあらあゆる色によって我々の心が満たされることがあるという点。
- あまり触れることのない学びだから。
- 全てのものに存在する色に含まれる意味をもっと多くの人が知るべきだと感じたから。
- 色と自然の繋がりを知れること
- 知ることによって価値観の変化が起こるから
- 普通に生活しているとあまり考える機会が少ない色彩という分野をこの授業を通すことで色彩への見方が広がり、物事への考え方も広がると思ったからです。
- 哲学的でとても面白かったから。
- 色や自然は私たちの身近なものであるため。
- 新たな価値観、人生観を得られ、良い意味で人生に影響を与えることができる分野だから。
- 今まで、自然に対する考えが曖昧だったので、この授業で新しい知識がついた
- 自然を学ぶのはもちろん大切だが、意外と考えたこともない色に関して真剣に取り組むことは大切だと思ったから。意味があって持つ自然の色を感じ取ることで私たちの生き方にも大きく関わると思った。
- 深く考えなかったところをよく考えることで、ただの日常の景色でも違った見え方をすることを理解できたから。
- 僕のように改めて考える機会になるから。
- 色にすごく意味があり深いということを学ぶ必要がある点。
- これから生きていく上での楽しみ方が増えるから。
- 色彩学を学ぶことによって、これから学ぶフラワービジネス学に生かされる点。
- 普段からこの授業のような考えを持つことは少ないはずだから。
【有意義でない人の意見】
- 必要だけど不可欠ではない。
- 自分はそういう感じの学びがめっちゃ好きやけど、やはり人によって、全く興味ない人もおるかもやから「必要」とは言えない。
- 興味のある人が学ぶと楽しいのですが、色や自然に全く興味を示さないような人はそのままでもいいかな、と思ったのでこのように入力しました。
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