校長のミッキーです。

この仕事で、「そこから1色を選んでください」と、クレヨンや色鉛筆を手にみなさんにむけて言う時があります。

それはとても便利なことで、楽でいいのかもしれないけれど、
「自分に納得のいく1色、作ってみてください」と言う時もあります。

​みんなが色道具を手に、
色を重ねて煮込むような時間は、不思議な時間で。

突っ張ったこころを、いつのまにかやわらげて

​閉じてしまった口を、いつのまにか開かせて

語るはずのなかった自分のことを
少しだけ語らせてしまうほどの魔力のようなものがある気が
私はしています。

色は、さりげなく、
ほんとうの自分をのぞかせてくれたり、
色ぬりをする時間は、
何かに嘘をつく必要がなくなったりします。

​曖昧だけれど、薄明かりだけれど、生き生きとした自分をつかまえている色を、
大切に生きていくことが
できると思っています。

それは自分を
愛する行為でもあると思います。

すべてを愛せなくても。