私は幼い頃から音、色、香りに敏感だった。
今も嗅覚・聴覚・視覚が鋭く
よく見えて、よく匂って、よく聞こえて、
困るくらいの時がある。
「よく考えて生きなさい」
感覚的に生きるとは、
そんなにダメなことだろうか。
理性や知性は大切だろう。それはわかっていると思う。
でも、それと同じくらい想像力や感性が
自分を生きていくために、大切なのではないだろうか。
私はそれを
誰より強く思って渇望してきたのだと思う。
私という存在を運命づけられたからには、
まずは私自身に与えられているものを
見えるもの、見えないもの、両方を、
信頼して生きてみたい。
そう自分自身に対して思う
同志たちが
ここに学びにきてくれているように思う。
そこには自ずと自然を思いやる心、
そして心の奥を照らしあえる
思いやる心が、育まれていく。
思いやるということは生ぬるいことではない。
厳しく、自分を律することもある。
20年たっても、
色を学ぶことは、
自分に与えられているものの
そして同様に隣人に与えられているものの
自然の秘密の書物を読んでいるような感覚だ。