はたと動かなくなったものの前で、
焦る私がかつてはあった。
でも今は
動かなくなったものを
それはそれで、と
待つようになった。
ブルームーンを見た夜から
はじめてコロナにかかり。
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40度近い高熱。
正常ではないときほど
いろんなものが
自分の中を渦巻いていることを
夢かうつつか
知ることになる。
これからの私は
体を崩さないで生きていくなんて
きっとできないだろうと思った。
なぜならそんなことのために生きても
いのちは喜ばない、というか、
自分自身が心から求めているものには
出会えないだろうと思ったからだ。
では、
体調を崩した時に
どうそれとともに過ごせるか、
どう心身がそれに適応できるかが
大切になってくる。
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そういうとき
病床で、
自分を信じることができないまま
自分自身と過ごしていると
とてもしんどい
もう一度
自分ということへの信頼を
何ができるとか
どれだけ稼げるとか、
そういう信頼ではなくて。
もっと根底にある
「自然である」という信頼を。
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私たちの存在は思った以上に深くからやってきていて、
多くのものと手を繋いで
1000種類100兆個もの微生物やらとともに
古来のおもかげを抱いて
進化して生きぬいてきたこのいのちに
思いを馳せる
もう一度、海とつながることを
もう一度、月とつながることを、
私が私でいる以前のものたちと
もう一度。
そうしてそちらも必死で生きている
コロナともなんとか折り合って、
そうして持病とも
なんとか付き合って、
そこに、
「生きる」ということのパワーが
じっくりと満ち
体も心も馴染んでいくように。
思いをかけて
虹色を描いた。
思いをのせて
虹色がおどった。
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