「肥料いれなそりゃあかんでー」
「小さいなー、肥料が足りんねやろ、、、」

いろいろと耳に入ってくることがある。

私はそういうとき
空を見上げて
ひと呼吸おく。

そういうときの空ってたいてい、青かったりするなと思う。
父を見送ったときの、あの空の色をしている。

そして、
「立派なのじゃなくてもええんです」
とやっと声にする。おそるおそる。

それを何度か繰り返している最近。少し気持ちが滅入るときもある。

私は、畑で、
大きくて見栄えのいい作物を
作りたいわけでは
ない。

どちらかというと、
土をつくってみたいと思っていて。
いや、土なんて自分に作れるもんやないんやろから
土に、作物だけじゃなくて、
自分の心とか姿勢ごと、作られてみたいというか。

上手く言えんのね。

今の私はまだ畑の世界では赤子です。

はじめて2年目で
土とも作物とも、きっと息が合っていないでしょう。
その息が合っていない、それでできる作物を経験していたい。

無肥料、無農薬やと、成長はほんま遅いのはあると思う、
なぜなら、今でもまだイチゴが取れるし育ってるんやけれど、
小さくても、自ずから立ち上がっている生命力が
しっかりあるような気もしていて。
でこぼこしてても味が濃ゆい。たくましくて、美味しい。
今はそんな感じがします。

今日のとれた作物とともに

野菜を作るということだけではなくて、生命力と自分の呼吸で。
土を取り戻したい。土、本来のチカラを。
じょじょに、息をあわせていきます。
無理やりだけは、もうやめたくて。
そう思ってやっています。

どうか。どうか。