こんにちは、色彩自然学の学校、学校長のミッキーです。梅雨なのか真夏なのかわからないような、あおい空が広がっていますね。ジメジメとした暑さで、体も大変です。みなさんもくれぐれもご自愛ください。

写真ですが、いつも手前味噌ですみませんが、畑仕事中の私と、その後ろに見える緑たちは、学校の畑です。きゅうりのアーチが自然とできました。
農的な暮らしをはじめて3年目、野良農というものを研究していて、野良というのは野(の)を良くすると書きます。私は以前から、どこにも属することなく、いえ、意志だけでなく、そうすることができずということもありますが、野辺で研究し、野辺で教えを開いてきた関係があり、”野”という言葉が馴染み深く自分に沿っているものだと思っています。45歳に近づいてきましたので、人に説くだけの色彩の自然循環論を、体で生きてみたいと願い、農のある暮らし3年目に入りました。



母なる大地から、たいていのものをいただいてきたことに気づき、”土”が土本来の仕事をしてくれることを大いに感謝し尊重し、できることなら人間としてそれを侵さないように知っていくべきだと思っています。まずは化学肥料を使うことをやめて、自然栽培にチャレンジし、生態系豊かな場を、足元の小さな場所から実践していきたいです。おかげで3年目に入って、少し覚悟もできてきて、虫や小動物や鳥やら、いろんなものが畑にやってきます。

色の学びでも、青や黒、紫などの闇側のエネルギーを知っていくたびに、神話や童話や物語の中で語られるそれらが見つかり、どれだけ生命が一なるものに還っていくことが生活として必要かということを思い知らされます。そのための自然の仕事というのは、人知れずやられていて、私たちが知っていようと知らなくとも地下深くで、暗がりで、くもりや翳りの下でやってくれているということを、切実に感じます。

上の写真は、今期、2025年の1月から開講してきた《色のチカラ探究講座》を全講座完走してくださったメンバーです。中には何度も受講してくださっている方もいて、毎回発見すること、腑に落ちることが増していくと言ってくださっていますが、そうやって何度受けても新しいことを発見できる眼のようなものを、その方々が持っていることが素晴らしいことなのではないかと思います。”色をとおして自然を学ぶ”ということは、汲めども尽きぬ源泉のようなものなのだろうなと思います。最後の講座も、”紫”という闇側のエネルギーで色彩環の物語を終了しました。でも、実際は終わりではなく、またここからが始まりになります。
私たちは、自分たちの進歩や利便性、自我の欲求のためにどうしようも壊してしまっているものがあるのかもしれない、そんなことを、一人一人が自覚することがまず一歩として大切なのかも知れません。科学や進歩が悪いとするのではなくて、人間だからこそやりたいこともあるだろうし、それでも2つの車輪があってこそこの世界という巨大な営みは回っていると思うので、科学も自然も、お互いを尊重していく気持ちが必要なのだと思います。
学校の取り組みとしてはもう1つ、6月より《童話づくりとわたしの心理学》講座がはじまりました。この講座は、ユングの”元型”という概念と、人間の心がどのように成長し発展していきながら意識や無意識が関わり合って一人の人間になっていくか、という普遍的な心の発展史を学びとりながら、童話との関連を読み解いていくことにトライする講座です。

例えば”紫色”といえば、”魔法使い”というイメージが多くの人から出てくることを1つあげても、色の力をかりて創作物をつくる現場は、心の中に起こっているイメージが関わり、心理学的な要素が色濃く動いています。また、”魔法使い”などのイメージは古くからある行動様式の1つで、今もなお私たちに、それが必要なときに変わらず働きかけてくるところがあります。この講座で面白いのは、現代人である私たちだからこそ、大き揺さぶられているものが見つかったり、個人の課題となっていることについて自分自身で読み解いていくことができることだったりだと思います。また、答えはたった1つということではなく、このような読み方もあるし、反対側から見ればこのような読み方もあるという具合に、定まった1つの答えではなくて、いくつかの可能性が息づいていることを感じられることも、私たちの可能性にそのままつながるものなのではないかと感じます。自然はいつも、たった1つ2つといったわずかなものから、多くのものを成そうとします。今回受講してくださる方々と、実際に童話をつくってみながら、どんなことを発見できるのか楽しみにやっていきたいと思います。
最後になりますが、《色のチカラ探究講座》が7月より新たな形態でスタートします。年齢、職業、性別など関わりなく、どなたでも学んでいただけるよう、受講形態や料金設定などを見直しています。興味がある方がいましたら、ぜひお一人でご参加いただくこともまったくかまいませんし、ご友人とお誘い合わせの上お申し込みいただいてもかまいませんので、お気軽にお申し込み、お問い合わせいただけたらと思います。

ここに至るまでに、たくさんの経験をさせてもらいました。今までこの学校は小さな学校として、母性が強い性質を前身の日本色彩心理学研究所時代から受け継いできたため、ここから卒業したり出ていくときの生徒さんたちは、きっぱりと振り切って自立していくという卒業が多かったように思います。それはそれで喜びも悲しみも溢れるほど経験してこれたのだと思います。でも私はやっぱり、学びとはなんだろうと考えるし、この世界が少しでも不平等がないために、平和になっていくために、この仕事をしています。また一人一人が自然と共に歩けるように回復していくためにこの仕事をしているので、いつでもここを母校として学びたいときに学びにきてほしいと思うし、そのような爽やかな学びが提供できる形態を模索し、自分自身の成長のためにもトライしていくつもりでいます。Bコースはパーソナルレッスンということで、はじめての方はお申し込みされるのに緊張される方もいるかと思いますが、同じように私も緊張しますが、不思議と色を学ぶという現場は、描いたり話したりイメージしたりしていると、夢中になれるものだと思います。ぜひ、興味がある方はトライしてみていただけたらと思います。
いつもこのブログを読んでくださりありがとうございます。ご意見、ご感想などいただけましたら励みになります。写真は今日畑で朝採れた野菜やいちごです。ミニトマトがやっと赤くなって1つだけ収穫できました。初トマト記念です。


今年はきゅうりもナスもトマトも、雑草(冬野菜残渣と雑草)堆肥と米糠だけで、立派に育ってくれています。ああ、嬉しい。大地よありがとう。
野良農の方も、はじめたYOUTUBEチャンネルをカメのような遅々たるあゆみで更新していくと思いますので、またみてやってください。長々と読んでいただき、ありがとうございました。