1周年記念コラム “色という自然とともに“

「色彩自然学の学校」1年を振り返って

1周年記念に撮影しました 左上;いずみチーフ 右上;代表ミッキー 中央;オリーブマネージャー 

私たち「一般社団法人 色彩自然学の学校」は、この7月あたりで1周年を迎えました。
“7月あたり”と表現する自分に、怒涛の1年だったことを思います。

私は日本色彩心理学研究所で17年勤めました。
いずみさんもオリーブも、研究所の一員でした。
コロナの打撃を受け、対面で開いていた講座がすべて立ち行かなったことと
あわせて代表理事が高齢のため、退く決意をされたことで事態は一変しました。

ある方向に、強く方向づけられるとき、
圧倒的な出来事の数々に押し流されるようなことがあります。
まだまだ先のことだと思っていたことがやってきて
当時も、身を任せるほか仕方ないようなことが
次から次へ起こってくるようでした。

私たち3人が、あらかた受け身の姿勢から、奮起しはじめるのに
あまり多くの時間はかかりませんでした。
苦手なオンライン講座のやり方やSNSを学びあったりしながら、オンラインでの開講に踏み切りました。
同士たちも他にいたのですが、反対の声もありました。
こんな状況下だから強く言うことを避けてくれたのではないかと今は思います。
この学校を研究所の後進として立ち上げることを決意したこと、
話し合ったことを思い出します。

3人で歩み始めたこの小さな学校は試行錯誤の連続でした。

心理支援の現場にずっといて、
「人の心の自然の治癒力と物語」を感じながら、
たびたび昆虫や植物を追いかけて出かけるような私が代表になりました。
頼りない代表でしたし、今も迷惑をかけています。

今思えば、
壮絶な経験を受容と変容で乗り切り、
約10年の色の学びと心理支援を続けているいずみさんがいること、

そして、
自分を生き、周りを大切にするためには、
自分を知ることが大事だと経験的に体得し、
色と心を約10年学んできたオリーブがいること

この2つことは、学校にとって今もこれからも大きいことだと思います。

正直に言えば、見た目も性格も合わない凸凹した3人ですが、
根っこにもつ「色や自然から自分自身を生き抜くことを教わってきた」確信が
同じであったのでやってこれたのだと思います。

色という自然とともに

正直、私は事務所を失っても、
頭の毛を全部剃ってでも、
生活が困窮しても
この学校を続けてゆきたいと思っていました。

この学校には多くの収入がありませんから、
そのそも非営利でやっているので、
生活も全く楽になりません。

でも、自然と向き合っているとき、
(それは人間という心の全体をもつ生き物と対話するときも含まれますが)
なにがなくても、
楽しいな、切ないな、すごいな、諦めないんやなと
思えることがあります。
この自然から意識に汲み上げられる
精神的なギフトというものは、他では代用できません。
生きているだけで
生命というものが宿ることが、すごいな、と単純に思える
意識の構えが生まれます。

多くの人がこの学を求めているかはわかりませんが、
少なくとも私は、色から学べる自然の1つ1つの秘密や在り方に
生きる希望を与えてもらっています。
そして、自分の中にもそんな自然のちからがあるんだなと
自分を信頼することに結ばれています。
自分の心が喜ぶ生き方、魂が震える生き方、
こういったことを学びとることが必要な
子どもや大人もきっといると思います。

自然や色彩を学ぶことで、
私たち自身が「変化そのものである」ことも感じます。
私であることの主軸は奪われることはないという確信が
私に、より自然な変化をもたらしてくれます。

未来のことはなにひとつわかりませんが、
私たちの学校は、この1年で、抱え込むことから
脱ぐこと、手放すことに変化していったのだと個人的には感じています。
これは勝手ながら、私の成長ともリンクしていると感じています。
今1年経って
少ない人数であっても信頼のおける同志「色育士」と
ともに過ごすことができています。

今までのことに感謝しています。ありがとうございます。
色育士たちに出会えたこと、学びにきてくださった方々に感謝しています。
学びのエキスを、今もなお与えくださっている先人たちに、感謝しています。
そして、これからも一人でも多くの必要な方々に、
色彩自然学の学びが伝えられる様、色彩自然学の学校を営んでゆきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

色育士の研修後写真

色彩自然学の学校 代表 高橋 水木

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